The Destination is unknown. The Journey is the Reward.

Author: 野澤真一 / NOZAWA Shinichi , version 2.0110115

Entfremdung or alienation or sogai

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『帝国』、『マルチチュード』の
アントニオ・ネグリ氏との共著で知られる
マイケル・ハート氏の言葉によると
マルクスの「疎外」という概念は、

「社会的にある役割を与えられ、それを
こなしている状況こそが、むしろ搾取や疎外
といった概念にぴったりと当てはまる」

ということらしい。

2008/06/28マルチチュード ー クオリア日記より

池田信夫さんのブログにも、
マルクスの「疎外論」に関する記事があって、
初期のマルクスは疎外論を展開していたものの
後になってそれを徹底的に批判したと
書かれている。

2008-06-23〈宗教化〉する現代思想 - 池田信夫 blogより

正直、マルクスの著作は読んだことがないし、
「疎外」という単語自体も
これらのブログを通じて知った。

池田さんのブログでも書かれているとおり、
その単語を巡る一連の物語があるのに、
それを知らなくてただナイーブな印象だけが
語られ、しかもそういうことが書籍という
マスメディアによって流布されてしまっている現代というのは
なんなのだろうか。

ついこないだの駒場の授業で、
茂木さんはいつもよりも数段ラディカルな発言をしていたのだけど、
学生はみな一様に黙って聞くだけだった。
圧倒されていたり、もっともすぎてただ黙るしかなかった
という人もいたかもしれないが、
ああいった発言に反応する感性や反射神経を、
いまやほとんどの人が持っていないのだと思う。

自分の経てきた文脈(家庭とか高校とか大学とか)の中で
マルクスとかヘーゲルとかカントとか、
いわゆる哲学とか思想とか呼ばれる話は、
歴史や倫理の教科書の中以外で出てきたことがなかった。
そこで語られている言説を自分の問題として
切実に語ったり誰かと議論したりすることはなかった。

全共闘とか学生運動とか、オレが生まれたときには
もう終わっていた。
ああいうのは、暴走族が無軌道にバイクを乗り回すのと
大差ないと思っていた。

それってなんなんだろう。
オレが無知なのだろうか?
でも、オレと同世代のやつらも
少なくともオレの知っている限りでは、
同じような状態だと思う。
知っている奴がいたとしても、大多数は知らないだろう。

大学を出た人間なら
教養として知っていて当然のことをしらない。
「知っていて当然」と言うことすらしらない。
教養の水準が20年前といまで大きく乖離している。

あと二十年したとき、
この国のインテリというのは
どうなってしまっているのだろうか。

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